ALEXANDER McQEEN


Victoria & Albert Museum で ALEXANDER McQEEN 展をやっているとロンドンの友人からメールが来ました。
マックイーンの洋服は、生地もシェイプもアートのようで美しいので展覧会を見てみたい。
ショーのコーディネイトのまま展示しているようなので、マックイーンに帽子を提供していたダイ・リースやフィリップ・トレイシー、アクセサリーを提供していたショーン・リーンの作品も見れるようです。

私は、マックイーンとガリアーノの作品を見ることが好きなのですが、彼らがそれぞれ Dior と ジバンシー の主任デザイナーに就任したばかりで、競い合うように美しい作品を生み出していた頃の作品が特に好きでした。
この時は二人ともノリにノっていて、自分の名前のブランドでも相乗効果で面白い作品をたくさん発表していました。

ここに、Dior の主任デザイナーの依頼ではなく、ガリアーノが降りた直後のジバンシーの主任デザイナーを依頼されたゴルチェが、ライバルのガリアーノの後にジバンシーの主任デザイナーになることを捨てて、自分の名前のオートクチュールを立ち上げたのですが、この3人競演のオートクチュール期はとても素晴らしかった。

以前、イヴ・サンローラン の映画を見て、デザイナーの大変さが分かりましたが、その後、ガリアーノがインタビューで「世界中を飛び回るので、時差ぼけで眠れなくなる。」と話しているのを聞いて目から鱗でした。
確かに1ヶ月に何度も海外へ行っていたら、時差ぼけが酷くて眠れなくなるでしょう。

マックイーンも同じように忙しかっただろうし、心の支えにしていた母親とイザベラ・ブロウが亡くなったので、同じようにデビュー当時から一緒に仕事をしていた親友が亡くなって絶望していたガリアーノが「マックイーンが自ら命を絶ったことが理解できる。」と話していたのが重かったです。

天才たちは、プレッシャーなどなく、湯水のようにアイデアが浮かんでいると思っていたので、こういうインタビューを聞くと別の角度からものごとを見ることができるようになります。

ロンドンの ヴィクトリア & アルバート ミュージアムで8/5までです。


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