アムステルダムの旅 4 クレラー・ミューラー美術館へ


6年前に行ったアムステルダムの旅の続きです。
クレラー・ミューラー美術館への道のり。

Ede-Wageningen駅で108番のバスに乗ると、私は、どこのバス停で降りるか分からないので、ロンドンでバスに乗るときにしていたように、運転手さんに「クレーラー美術館に行きたいので、バス停に着いたら教えて下さい。」とお願いしました。
運転手さんも了解してくれたので、声をかけやすいように、運転手さんのすぐ近くの席に座りました。

しばらく走って停まったバス停で、日本人も含めた10人くらいの人が降りて行ったのですが、運転手さんを見ても私に何も言わないので「このバス停じゃないのかな?」と思ってそのまま乗っていました。

だんだん建物が少なくなってきたので、不安になって後ろを見ると私の他に1人しか乗っていません。
『 運転手さん、私に言うのを忘れているのだろうか? 』と思いながら座っていると、窓の景色もますます畑だらけになってきて、このままどこか遠くへ行ってしまいそうです。

「ま、でもこんな機会がないとアムステルダムの田舎の景色も見れないし、時間もあることだし、今日がダメなら明日くればいいか….。」と車窓を見ていたのですが、先ほどの1人が降りるときに、視線を感じたので見ると、バックミラー越しに運転手さんと目が合いました。

運転手さんが私を見てギョっとして「なんで、君乗ってるの!?」と大声で言ったので
『え〜〜〜〜〜!?だって、教えてくれるって言ったじゃん!!』と心の中でびっくりしていたのですが
「さっき、日本人がたくさん降りて行ったでしょ? 君も降りたかと思ってた。」と言ったので、私が「でも、あの人達、知り合いじゃないから。」と言ったら「もうすぐ終点について、そこからまた戻るから、終点まで行こう。折り返したときに下ろすから」と結局私は終点まで運転手さんと2人で行くことになりました。

終点と言ってもそこも駅で、駅前のバス停留所でバスに乗ったまま若い運転手さんの話を聞くことに…..。

「日曜になると毎回バスの来ないバス停に日本人が立っている。」と言うので「日本のガイドブックに載っているんです。」と言うと「ガイドブックの会社に間違っているって伝えておいて。」と運転手さん。
「バスの案内にオランダ語しか書いていないから、いつもドイツ人や日本人の観光客に僕が質問されて、間違った案内をすると会社にクレームがきて怒られるから、会社に英語の表記もするように話しているんだけど、なかなかしてくれないんだよ。」などマシンガンのように話す彼の話を聞いていました。

しばらくして、日本人の新婚さんカップルが「クレラーミューラー美術館に行きたいんですけど」と乗ってきました。
運転手さんは「彼女も行くから、一緒に行くといいよ」と言って紹介され、3人で行くことに。
そして、それからは 3人で力を合わせてクレラー美術館へ向いました。
Ottelo Centum についてからは、ビジターセンターへ向かう106番のバスへ乗るだけです。

クレラーミュラー美術館は広大な敷地の中にある美術館。
今まで見たことのないゴッホやロートレックの絵画を見ることができました。
でも美術館で見た絵画よりもこの美術館へ着くまでに起こったことの方がドキドキすることが多かったので、鮮明に記憶に残っています。

知らない土地に行くと道に迷ったり、分からないことがあって不安になったりすることが多いのですが、いつからかこれも旅の醍醐味として楽しむようになりました。
日本にいるとこういうことは滅多にないので、子供のときに迷子になったときに味わった気持ちを思い出して懐かしく感じたりします。
そして、トラブルが起こった旅ほど記憶に残ります。

アムステルダムでは、ゴッホ美術館へ行ったり、レンブラントの家に行ったり、足をのばしてロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館や自然史博物館、近代美術館へ行ったり、街の中をひたすら歩いたり、レストランは高かったですが、食べ物も美味しくて充実した1週間でした。

ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館は、とても広くていい作品をたくさん見ることができました。
こちらの美術館は近代から現代アートまで展示の仕方もかっこよかった。
クレラーミューラーは、あまり記憶がないので、またいつかゆっくり行きたいです。

オランダは、表示がほぼオランダ語のみだったので、どうやら迷うのは私だけではないようですが…..。
次回オランダへ行くときは、聞いたことはメモを取って慎重に行動をしようと思います。


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