グランド・ブダペスト・ホテル


や〜〜〜〜〜〜〜っと !!
ウェス・アンダーソン監督の『 グランド・ブダペスト・ホテル 』を見ました。
目が悪いので、顔がアップになった人は分かったのですが、レア・セドウ や ハーヴィー・カイテル に気づかず、そして、80歳の女性になっていた ティルダ・スウィリントン にも気づきませんでした…。
DVDになったらもっとじっくり見ようと思います。

舞台は、ヨーロッパ大陸東端にある架空の国 ズズロフカ共和国。
—-と、言っても アンダーソン が シュテファン・ツヴァイク の『 心の焦燥 』という本を手に取ったことがきっかけでこの映画を作ろうと思ったということなので、ホテルの名前もブダペストだし、これはハンガリーが舞台でしょう。

物語は、現代の作家が、ホテルのオーナーであるゼロ・ムスタファに移民の彼がどのようにこのホテルのオーナーになったかを尋ねるところから始まります。
このオーナー(元 ベルボーイ)が、F・マーリー・エイブラハム。
F・マーリー・エイブラハムが語り手となって始まるところは、ウィーンが舞台の映画『 アマデウス 』と同じ。
1930年代のハンガリーは、オーストリアで、首都はウィーンだったので、語り手を彼がしているのも監督の小ネタの一つに入っているのかもしれません。

ウィス・アンダーソンは、前から映画に小ネタをちょいちょい仕込んでくるので、毎回それを見つけるのも楽しみなのですが『少年と林檎』をはずした後にかけた絵は、あれは エゴン・シーレ ですね。エゴン・シーレ風ではありますが、1930年代ウィーンで活躍した エゴン・シーレ。

1930年代に栄華を誇ったグランド・ブダペスト・ホテルでコンセルジュをしていた グスタフ・ H。
懇意にしていたマダム・D が殺され、その遺言に『 少年と林檎 』を グスタフ へ譲渡することが記載されていたことから、マダム・D の息子 ドミトリー からマダムを殺した罪を着せられ、殺し屋に追われながらも事件を解決するために奔走するドタバタコメディー。

レイフ・ファインズ の グスタフ も我がまま息子の ドミトリー を演じる エイドリアン・ブロディー も ティルダスウィリントン 演じる マダム・D もみーんな役にぴったり。
そして、久しぶりに見た ウィレム・デフォー が殺し屋ピッタリで凄い存在感でした。

『 ダージリン急行 』のときも列車を一台まるまる改装したと聞きましたが、こちらの『 グランド・ブタペスト・ホテル 』も ゲルリッツ という街の廃業したデパートをヨーロッパの由緒あるホテルの内装を参考に改造したそう。
しかも1930年代仕様と1960年代の2パターン。
1960年代のホテルは、オレンジが多めに使われていて、キューブリックの『 シャイニング 』のホテルみたいでした。
ちなみに一番のモデルは、グランドホテルパッポだそうです→ click

有楽町のスバル座で見たのですが、この劇場、味があって好きでした。
この映画見るのにピッタリだったな…..。


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