ミヒャエル・ボレマンス展 @ 原美術館


原美術館で開催中の ミヒャエル・ボレマンス展へ行きました。

oil on canvas です。
色使いや質感は17世紀の頃の絵画のようなのですが、上のお面をつけた人物や右手と左手に赤とグリーンを縫った手や何か物を眺めている人、台から上半身だけ出ている人など描いている対象が今まで見たことがない独特なものだったので、その新旧の組み合わせが面白かった。

太い筆でサッ、サッ、と塗った筆遣いなのに離れると写真のようで、筆や絵の具の跡が見ていて、とても気持ちのいい絵でした。
静寂を感じる絵。
印刷よりも断然、原画がいい。
是非、現物を見て下さい。

原美術館は、大崎駅から行くと徒歩10分弱ですよ。
原美術館へのアクセス(近道)→ click


かぐや姫の物語


『かぐや姫の物語』を観てきました。
絵を描いている者としてもとても気になっていて、見たいとは思いつつ映画館で見ようかどうか迷っていたのですが、映画館で見た方に「大きい画面で見た方がいい」と教えてもらったので行ってきました。

端の方が描かれていない不完全のような絵で映画になっているアニメを見たことがなかったので、不思議な感覚を持ちながら鑑賞。

柔らかい筆のタッチや透明水彩のような淡い綺麗な色使い、植物や虫、動物、景色の自然描写に見入ってしまいました。
アナログの筆使いと写真のような水や床の光沢のギャップなど今まで見たことがない映像でとても美しくて、絵の中にすーっと入っていきたいような空気感です。
かぐや姫の生まれた山に一緒に行っているような気分になりました。

幸せな頃のかぐや姫のバッグの景色は、淡い美しい色がたくさん使われていて、悲しい出来事の時は筆使いが荒々しくて色も灰色になって、かぐや姫の気持ちと共に絵が変わるので、感情移入をどっぷりしてしまったようで『かぐや姫』でこんなに泣かされるとは思わなかった….。

翁の地井武男さん、媼の宮本信子さん、かぐや姫の朝倉あきさんの声もとても良かったです。
「もうすぐ終わってしまうので、早く見に行った方がいいですよ」と薦められたのですが、この映画は、やっぱり映画館で観た方がいいと思います。
見終わって、余韻に浸っていたい映画。

日本の昔の様子が見れるので、海外の人にも見てほしいです。
2時間17分とちょっと長かったですが、またDVDになったら絵の細かい部分まで見てみようと思います

★★★★